iPhoneの売り上げが好調というニュースが流れているが、供給過多のためか、中古ショップでは新品のiPhoneが何故か販売されている。SIMカードを抜いて売っているものを白ロムと呼んでいるようだ。この白ロムを購入すれば安く新品未使用のiPhoneを手に入れれるのではないか。使い始めれば正規品との見分けもつかない。MVNO SIMと一緒に使えば運用も安価だ。注意点を合わせて、手に入れる手順を紹介したいと思う。
はじめに書いておくが、少しリスクがあるので、ここで紹介することは、すべて自己責任で行って欲しい。
端末だけを手に入れる方法としてApple Storeから販売しているSIMフリー版があるが、日本国内で使う場合はあまりメリットがない。それは安価で使えるMVNO SIMのほとんどがdocomo版のiPhoneで使えるためである。(MVNOの回線がdocomoを間借りしているため)そして、そのdocomo版iPhoneがSIMフリー版より、3万円程度安いのだ。使用上、違いのないものが安く売っているのである。
実店舗でも中古携帯、中古スマートフォンを扱っているところはあるが、やはりおすすめはインターネットでの購入である。情報も取引もかなりスピーディである。オークションに近いものがあり、価格も数日で数千円変動することも良くある。
オークションなんて不安(特に個人取引になると)と言う方もいるだろう。実はスマホに関してはオークションでなくても、普通のネットショッピングのように購入することが可能だ。ここではその方法をなるべく不安を少なく出来るように紹介していく。
Amazonを利用しよう
実はAmazonで普通に白ロムが販売されているのだ。正確にはマーケットプレイスという「個人」や「ショップ」がAmazonを通して販売するというシステムである。MVNO SIMで利用しやすいのはやはりdocomo版のiPhoneであるので、それを検索してみる。
Apple docomo iPhone6 A1586 (MG492J/A) 16GB ゴールド
Amazonで検索すると普通に出てくるわけだ。注意なのは購入できるのは全て同じ商品なのだが、販売元が常に変化しているということだ。
価格の下に販売元が表示されているはずだ。そしてさらに下に出品者のコメントで商品の説明がされている。このコメントは販売元が書いているもので、販売元が変われば内容も変わるので注意してみておこう。そんなに気にしない方はすぐにカートに入れればよいのだが、高額な商品で変なものを掴まされないために確認しておいたほうが良いことを紹介しておく。
まずはコメント欄に書いてある情報として、iPhoneの場合は次のことに注意してみると良いだろう。
1.新品未使用かどうか(ショップで通電、開通のみされたもの)
2.付属品が全てついているか
3.ネットワーク利用制限が○になっているか、○になる見込みがあるか(一括購入など)
4.アクティベーションロックがかかっていないか
5.初期化されているか(苦情を少なくするため、分かっているショップは送付後すぐ使えるように、初期設定、アクティベーション済みで送ってくるところもある)
6.Appleの保証期間が残っているか
7.赤ロムになった場合の保証があるか
これらの項目について全てコメントに書いてあることはほとんどないが、上記のことが書いてあれば安心である。購入した際にこのコメントと違いがあった場合、返品できる可能性があるからだ。
ネットワーク利用制限やアクティベーションロックの状況は、事前にIMEI番号(端末番号)がわかっていれば、自分で調べることが出来る。出品者のコメントでIMEI番号が書いてあることもあるので、調べてみるとより安心できるだろう。
ネットワーク利用制限が×になっていたり、アクティベーションロックがかかっていた場合、所謂、赤ロムといわれるもので、まったく利用できない端末である。個人取引や赤ロム保証がなければ、どうすることもできないので注意が必要である。この部分が自己責任でやらないといけないという理由のひとつである。
端末の確認
ネットワーク利用制限の確認はdocomoから、アクティベーションロックの確認はAppleから出来る。
まず、ドコモのネットワーク利用制限携帯電話機確認サイトにアクセスする。
このサイトで利用制限がかかっていないか確認できる。「次へ」をクリックする。
コメント欄などに書かれているIMEI番号を「製造番号」に入力、画像認証で表示されている文字列を入力する。「確認する」をクリックする。
出ていれば白ロムである。たまに△のものも販売されているが、×になる可能性もあるということを認識しておこう。(時間が経てば○になることがほとんどだと思うが)購入前にまずは○が確認できれば比較的安心して購入に踏み切れるだろう。次にあくティベーションロックの状況を確認する。
アップル(iCloud)のアクティベーションロックにアクセスする。
先ほどと同じように、IMEI番号(端末番号)と画像認証の文字を入力して、「次に進む」をクリックする。
アクティベーションロック:オフであればロックがかかっていないので誰でも使える状態である。
docomoのネットワーク制限とAppleのアクティベーションロックがかかっていなければ、特に問題のない端末だろう。
出品者の確認
出品者はなるべくショップのほうが良いだろう。実店舗もあるほうが安心できる。また、ネットワーク制限やアクティベーションロックについても気をつけているはずである。沢山の端末を扱っているはずなので、売買についても慣れているし、どのようなトラブルが発生する可能性があるかを熟知していると思う。もし、何かあっても在庫を持っているため、個人よりは交換してもらえる確率は高いと思う(白ロムなのでよっぽどのことがない限り返品、交換は難しいと思うが)
Amazonでも出品者の評価がついているので判断材料になるだろう。また、ショップ名で検索して、店舗、住所が実在するか、ブログやtwitterが更新されているか、トラブルがあった場合の対応など調べておくと良いだろう。
Amazonでの購入を紹介したが、支払いはAmazonを通して行うので、トラブルは起こりにくいはずだ。
納品チェック
まずは無事、iPhoneが届いて一安心である。(日本ではあまりないだろうが、詐欺的なことも可能性とはしてはあり得る。ただ、支払いはAmazon経由なので違うものが届いたら返金してもらえる可能性が高いだろう)
白ロムなので外箱の汚れなどは、多少は仕方ない。ドコモで付いたものなのか、売った人が付けたものなのか、または販売しているショップなのか、Amazonなのか・・・考え出すとキリがないので止めてこう。そこまで気になる方は本当にドコモで買うか(ドコモでも開封されるし、保管状態も不明だし、開通作業で触れるだろうから同じ)、SIMフリー版を購入しよう。
箱を開ける前に、IMEI番号(端末番号)を確認しよう。コメントに書かれていた番号と同一か、まず確かめる。購入前にコメントにかかれていなかった場合は、箱に書かれているIMEI番号(端末番号)を先ほどの手順で白ロムかどうか調べてみよう。問題なければ箱を開けよう。
同梱されているものを確認しよう。端末の保護フィルムも付いたままで、イヤホン、ライトニングケーブル、アダプタも未使用である。説明の内容通りのものである。ちなみに本体の裏にもIMEI番号(端末番号)が書かれているので、外箱と番号が一致しているか、白ロムであるかどうか確認しておこう。(たまに箱と端末の番号が違う場合があるが、通常はコメントで書いてあることが多い)
箱を開けた時点で返品できない可能性があるので、慎重に確認作業をして欲しいと思う。ただ、開けてみて中古品が入っていたり、付属品が付いていなかった場合など、明らかにおかしい場合は出品者に問い合わせしてみるのも良いだろう。
初期不良の保証は出品者ではなく、アップルになる。そうなると保証期間も重要だ。購入時コメントに書かれているものもあるが、こちらからIMEI番号(端末番号)を入れれば確認できる。最初の所有者が購入した日時から1年である。
白ロム(新品未使用品)はショップ購入後、すぐに売りさばきたいということで、回転が早い。購入して1ヶ月以内に今回のように他人に取引されているというのも珍しくないようだ。
最後に
白ロムをトラブルなく入手できれば、通常価格のiPhoneよりも数万円安く手に入れることが可能だ。もちろん時期にもよるが、新製品発売前で、キャリア各社が一括0円とかをやり始めると、端末流通が増え、価格も安くなっていく(iPhoneで言えば8,9月だろうか)。そこで購入できればお得に新品を手に入れることができる。
新品が安く手に入る分のしわ寄せはどこに行っているのかと言えば、3大キャリアで契約している一般的なユーザーだろう。MNPで一括0円(iPhone6なら約9万円分をキャリアが負担)などをやっているから、転売が増え、MNPを使っていない一般ユーザーは基本料金が高くなるわけだ。(それだけではないと思うが)
白ロムは多少のリスクはあるが、気をつけて購入すれば、かなり安く端末を購入できるだろう。機種変更やMVNO SIMに移行しようとしている方の参考になればと思う。
端末とSIMを手に入れることができたらMVNO SIMをiPhoneで使う手順を参考にしていただければと思う。
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